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遺言書がないとどうなる?遺産分割協議の流れともめやすいケース|奈良の税理士 | ブログ
相続

遺言書がないとどうなる?遺産分割協議の流れともめやすいケース|奈良の税理士

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遺言書がないとどうなる?遺産分割協議の流れともめやすいケース|奈良の税理士

「父が遺言書を残さないまま亡くなった。財産をどう分ければいいのか分からない」——奈良市・大和郡山市・生駒市など奈良県内のご相談で、実はもっとも多いのがこの状況です。

遺言書がない相続では、相続人全員で話し合う遺産分割協議によって財産の分け方を決めることになります。話し合いがまとまらないと、預貯金の引き出しも不動産の名義変更も進まず、相続税の申告期限だけが近づいてくる——ということになりかねません。

私たち横山千夏税理士事務所では、遺言書のない相続のご相談を数多くお受けしてきました。この記事では、遺言書がない場合に何が起きるのか、遺産分割協議の流れ、もめやすいケースと予防策を、2026年時点の制度に基づいて解説します。

遺言書がないと相続はどうなる?

相続人全員の合意がないと財産を動かせない

遺言書がない場合、財産の分け方は民法の法定相続分を目安にしつつ、相続人全員の遺産分割協議で決めるのが原則です。協議は全員の参加と合意が要件とされており、1人でも欠けた協議は無効とされています。合意内容は遺産分割協議書にまとめ、全員が実印を押し、印鑑登録証明書を添付します。

預貯金は凍結される

金融機関が死亡を把握すると、故人名義の口座は凍結されます。2026年現在、遺産分割前でも一定額まで単独で引き出せる仮払い制度があり、相続開始時の預貯金残高×3分の1×法定相続分(1つの金融機関につき150万円が上限)まで払い戻しを受けられるとされています。葬儀費用や当面の生活費には使えますが、それ以上は協議の成立を待つことになります。口座凍結への対応は「相続で銀行口座が凍結されたら?解除手続きと仮払い制度を奈良の税理士が解説」で詳しく解説しています。

期限のある手続きは待ってくれない

遺産分割協議が長引いても、次の期限は動きません。

手続き期限の目安遅れた場合の影響
相続放棄・限定承認相続を知った日から3か月以内原則として単純承認とみなされる
準確定申告相続を知った日の翌日から4か月以内加算税・延滞税の対象になり得る
相続税の申告・納付相続を知った日の翌日から10か月以内特例を適用しない形での納税が生じることも
相続登記取得を知った日から3年以内正当な理由なく怠ると10万円以下の過料の対象

特に相続税は、申告期限までに協議がまとまらないと、配偶者の税額軽減や小規模宅地等の特例を適用しない形でいったん納税する必要が生じ、資金負担が重くなりがちです(その後の手続きで適用できる場合もあります)。また、2024年4月からは相続登記の義務化が始まっており、不動産を放置できない仕組みになっています。

遺産分割協議の流れ|5つのステップ

  1. 相続人の確定: 戸籍をさかのぼって取得し、相続人を漏れなく確定します。前婚のお子さまや代襲相続人が見つかるケースもあります。
  2. 財産の棚卸し: 預貯金・不動産・有価証券・生命保険のほか、借入金などマイナスの財産も一覧にして財産目録を作ります。
  3. 分け方の話し合い: 法定相続分を目安に、誰が何を取得するかを話し合います。不動産は「誰かが取得して他の相続人に代償金を払う」「売却して分ける」などの方法を比較します。
  4. 遺産分割協議書の作成: 合意内容を書面にし、相続人全員が署名・実印押印のうえ印鑑登録証明書を添付します。
  5. 名義変更・申告: 協議書に基づき預貯金の解約や相続登記を進め、基礎控除を超える場合は相続税の申告・納付を行います。

相続発生直後の全体像は「親が亡くなったら相続は何から?期限つき手続きの全体像を奈良の税理士が解説」にまとめています。

もめやすい3つのケースと予防策

財産のほとんどが実家の不動産

奈良県内のご相談で目立つのが、「分けやすい預貯金が少なく、実家の土地建物が財産の大半」というケースです。誰かが住み続けたい一方で、他の相続人は現金化を望む——という対立になりやすく、代償金の準備や売却の判断が争点になります。

生前の引き出しや名義預金への疑念

「同居していた兄が親の口座からお金を引き出していたのでは」「親が子や孫の名義で作った口座は誰のものか」といった疑念は、感情的な対立に発展しがちです。名義預金は相続税の対象と判断されることもあるため、税務面の整理も欠かせません。

疎遠な相続人・連絡が取れない相続人がいる

協議は全員参加が原則のため、疎遠な相続人とも連絡を取る必要があります。長期化しやすい類型ですが、放置は禁物です。2023年4月施行の改正民法により、相続開始から10年を経過すると、特別受益や寄与分を踏まえた分け方を主張できなくなるとされており、先送りのリスクは以前より大きくなっています。

こうした事態をそもそも避ける最も有効な手段が遺言書です。ご自身の相続に不安がある方は「公正証書遺言の費用はいくら?手数料早見表と作り方の流れ・必要書類」もあわせてご覧ください。

当事務所のサポート体制

横山千夏税理士事務所は、近鉄奈良駅から徒歩圏の事務所として、奈良県全域の相続のご相談に対応しています。

遺言書のない相続では、財産目録の作成、相続税の試算、分け方ごとの税負担の比較(小規模宅地等の特例が使える分け方かどうか等)、申告期限までのスケジュール管理を通じて、話し合いが前に進むようお手伝いします。税理士は特定の相続人の代理人ではなく、数字の面から公平な材料を提供する立場ですので、「感情のもつれを数字で整理したい」という場面でお役に立てます。

女性税理士・女性スタッフが中心の事務所として、デリケートなご事情も落ち着いてお話しいただけます。Zoomなどを使ったオンライン相談で、遠方にお住まいのご兄弟それぞれの場所から同時にご参加いただくことも可能です。

よくある質問(FAQ)

Q. 遺言書がなくても、法定相続分どおりに分けないといけませんか?

A. いいえ。法定相続分はあくまで目安で、相続人全員が合意すれば異なる割合で分けることができます。ただし分け方によって相続税や将来の二次相続の負担が変わるため、決める前の試算をおすすめします。

Q. 遺産分割協議がまとまらないまま10か月の申告期限が来たらどうなりますか?

A. 未分割のまま法定相続分で申告・納税し、分割確定後に修正する方法が一般的です。ただし配偶者の税額軽減などの特例は当初申告では適用できず、一定の届出をしたうえで分割後に適用を受ける流れになるため、資金繰りに注意が要ります。

Q. 相続人の1人が海外に住んでいます。協議はできますか?

A. できます。書類のやり取りや、在外公館でのサイン証明の取得などひと手間かかりますが、オンライン相談を併用しながら進める方法をご案内できます。

Q. 相続登記をしないまま放置するとどうなりますか?

A. 2024年4月以降、取得を知った日から3年以内の相続登記が義務とされ、正当な理由なく怠ると10万円以下の過料の対象になり得ます。世代をまたいで放置すると相続人が増え、協議がさらに難しくなります。

Q. もめないために、親が元気なうちにできることはありますか?

A. 遺言書の作成が最も直接的な対策です。あわせて財産目録の共有や生前贈与の検討も有効です。当事務所では生前対策のチェックリストに沿って、優先順位をつけたご提案をしています。

話し合いが止まる前に、数字の整理を

遺言書がない相続は、「全員の合意」というハードルと「期限」という時間制限を同時に抱えます。感情の整理には時間がかかっても、財産と税金の整理は早く始めるほど選択肢が残ります。

横山千夏税理士事務所では、遺産分割協議中の相続税申告から、ご自身の相続に備える遺言書作成・生前対策まで一貫してサポートしています。来所のご相談のほか、オンライン相談・お問い合わせフォームもご利用いただけます。初回面談(60分)は11,000円(税込)で承っておりますので、お一人で抱え込まず、まずはお気軽にご相談ください。

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