
生命保険に相続税はかかる?非課税枠500万円×法定相続人の計算と注意点【2026年】
生命保険に相続税はかかる?非課税枠500万円×法定相続人の計算と注意点【2026年】
「夫が生命保険に入っていたが、死亡保険金にも相続税がかかるのだろうか」「保険で相続税の対策ができると聞いたが本当か」——奈良市やその周辺にお住まいの方から、当事務所にこうしたご相談をいただくことが増えています。死亡保険金には相続税の計算上、「500万円×法定相続人の数」という非課税枠が設けられており、仕組みを正しく理解しておくと、遺されたご家族の負担を抑えることにつながります。一方で、契約の形によっては相続税ではなく所得税や贈与税の対象になるなど、誤解の多い分野でもあります。
私たち横山千夏税理士事務所では、奈良県内の相続・贈与のご相談を、女性スタッフが中心となって親身に承っております。この記事では、「生命保険 相続税 非課税」で情報をお探しの方に向けて、非課税枠の計算方法と注意点をわかりやすくご説明いたします。
生命保険の非課税枠とは|2026年現在の基本
被相続人(亡くなった方)が保険料を負担していた生命保険の死亡保険金は、民法上の相続財産ではなく受取人固有の財産ですが、相続税の計算上は「みなし相続財産」として課税対象に含まれます。そのうえで、2026年現在、相続人が受け取った死亡保険金には「500万円×法定相続人の数」までの非課税枠が認められるとされています(国税庁の情報による)。
計算例|相続人が3人の場合
たとえば、相続人が妻と子2人の合計3人であれば、非課税枠は次のとおりです。
- 500万円 × 3人 = 1,500万円
受け取った死亡保険金の合計が1,500万円以下であれば、保険金に相続税はかからず、超えた部分だけが相続財産に加算されます。なお、法定相続人の数には相続放棄をした人も含める、養子は一定数までしか数えられないなど、細かなルールがあります。
非課税枠が使えるのは「相続人が受け取った」場合
この非課税枠は、相続人が受け取った保険金にのみ適用されます。相続人でない孫や内縁の方が受取人になっている場合は非課税枠の対象外となり、さらに相続税額が2割加算される場合もあるため、受取人の指定は慎重に確認したいポイントです。
契約の形で税金の種類が変わる点に注意
死亡保険金にかかる税金は、「誰が保険料を払い、誰が受け取るか」で変わります。
| 保険料負担者 | 被保険者 | 受取人 | かかる税金 |
|---|---|---|---|
| 夫 | 夫 | 妻や子 | 相続税(非課税枠あり) |
| 妻 | 夫 | 妻 | 所得税・住民税(一時所得) |
| 妻 | 夫 | 子 | 贈与税 |
非課税枠が使えるのは、このうち相続税の対象になる契約形態だけです。「契約者は妻だが保険料は実質的に夫の口座から払っていた」といったケースでは判断が分かれることもあり、契約内容の確認が重要になります。
生命保険を相続対策に活かすメリット
納税資金・当面の生活費を確保しやすい
預貯金は相続の際に一時的に引き出しづらくなることがありますが、死亡保険金は受取人の請求により比較的早く支払われるのが一般的です。相続税の納税資金や当面の生活費の準備として活用しやすい点が特徴です。預金口座の取り扱いについては「相続で銀行口座が凍結されたら?解除手続きと仮払い制度を奈良の税理士が解説」もご参考ください。
受取人を指定して渡せる
死亡保険金は受取人固有の財産とされるため、原則として遺産分割協議の対象になりません。「この子に確実に残したい」という希望を形にしやすい方法といえます。
基礎控除とは別枠で使える
相続税には「3,000万円+600万円×法定相続人の数」の基礎控除がありますが、生命保険の非課税枠はこれとは別枠です。基礎控除の仕組みは「相続税はいくらからかかる?基礎控除の仕組みと奈良で課税される目安」で詳しく解説しています。
実際のご相談から|活用のイメージ
実際の事例をもとに再構成した、2つのご相談例をご紹介します。
事例1: 預貯金の一部を保険に変えて備えたケース 奈良県内にお住まいの70代の女性のお客様は、相続人がお子さま2人で、財産の大半が預貯金でした。非課税枠1,000万円(500万円×2人)の範囲内で一時払いの終身保険に加入し、預貯金のままでは全額が課税対象だった財産の一部を、非課税枠の対象に移す形で備えを進められました。


